カオソーイ発祥の地チェンマイに行くからには、ぜひ本場の味を体験しましょう。
本記事ではチェンマイ在住10年目の筆者が、
チェンマイがはじめての方でも安心して入れる名店からグルメ雑誌には載っていない通好みの穴場まで幅広くご紹介しています。
この記事を参考に、ぜひお気に入りの一杯を見つけてください。
- チェンマイカオソーイの構成要素
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- 麺:生パスタのようなもちもちの平打ち麺。
- スープ:タイ北部の香辛料にココナッツミルクを加えたピリ辛マイルド。
- 具材:基本は鶏肉か牛肉。メニューが豊富なお店では豚肉やシーフードも。
- トッピング:カリカリの揚げ麺・赤玉ねぎ・高菜・ライム。
チェンマイを代表するカオソーイの老舗
コロナ禍でもビクともしない、チェンマイを代表するカオソーイの老舗といえばこちらのお店です。
どちらかと言うと、タイ人観光客に人気で、これぞザ・カオソーイという王道の味です。
カオソーイラムドゥアンファーハーム1号店

カオソーイラムドゥアンはチェンマイに3店舗、バンコクにも出店しており、タイではおなじみのカオソーイ専門店です。
チェンマイのカオソーイラムドゥアン1号店には元首相のタクシンさん、乃木坂46の齋藤飛鳥さん、堀未央奈さんなど多くの著名人が訪れています。

80年もの間チェンマイの人々に愛され続けているカオソーイは飾り気のないシンプルなビジュアルです。
まったりとした口当たりのスープですが、後からじわっと様々なスパイクからくる辛みも感じます。
平打ち麺はむっちりとした強めの歯ごたえがあり、スープとよくからんで、香り高いスパイスと小麦の風味が口いっぱいに広がります。
ラムドゥアン2号店・3号店も負けず劣らずの美味しさですので、お腹に余裕のある方はぜひ行ってみてください。
カオソーイ・サムージャイ・ファーハーム

カオソーイ・サムージャイ・ファーハームは、チェンマイでカオソーイといえば、真っ先に名前の上がる名店中の名店です。
カオソーイが有名になりすぎて単なるカオソーイ屋だと思われていますが、ハイレベルなタイ北部料理も楽しめるので、チェンマイのランチで絶対押さえておきたいのお店の1つです。

スープはあっさりしたイスラム系と今流行りの濃厚系の中間で、スパイシーなカレーの風味がどーんと前に来て、マイルドなココナッツミルクの優しさが後に立つタイプです。
ウェーブを帯びた平打ち麺は、むっちりとした歯ごたえがあり、しっかりスープをからみあげるので、香り高い香辛料と小麦の風味が楽しめます。
チェンマイのカオソーイ有名店
メディアで度々取り上げられるチェンマイの有名カオソーイ店はこちら。
濃厚でマイルドだけどスパイシーなカオソーイがいただけます。
カオソーイ・ニマン

カオソーイニマンはオープン食後から満席状態が続く超人気店です。
プチプラでおしゃれな買い物ができるファッションショップや人気カフェが立ち並ぶニマンヘミンエリアにあります。
チェンマイを旅行するタイ人女子の間では、
ニマンヘミンで買い物→カオソーイニマンで食事→おしゃれカフェでひと息
が昼間の定番観光コースになっています。

カオソーイニマンのカオソーイは、スパイスのピリ辛とマイルドなココナッツミルクのバランスが絶妙な味わいです。
カオソーイ以外のメニューも豊富ですので、タイ北部料理が目的の方にもおすすめです。
衛生管理や接客がきちんとしているので、旧市街で子供連れやファミリー旅行ならカオソーイニマン一択ではないでしょうか。
カオソーイ・メーマニー

カオソーイ・メーマニーはカオソーイ専門店で唯一、2年連続でミシュランのビブルグマンを受賞した創業36年の老舗です。
アクセスの悪い場所にありながらいつも地元の人々で賑わっています。

しっかりパンチの効いた旨辛濃厚スープとそれに負けないインパクトの平打ち麺が特徴です。
ビーフシチューのようないかにも濃厚そうな色合いのスープですが、クドクドとした濃さはなく、牛すじの旨味をベースに複雑で奥深い味わいです。
平打ち麺は、濃厚スープに負けないようにあえて生茹で提供されるのもこのお店の特徴で、噛むとフェットチーネを思わせるもちっとした食感があり、小麦の風味と甘みがしっかり感じられます。
カオソーイ・メーサイ

カオソーイメーサイはチェンマイのローカルエリア『サンティタム』で20年以上続く麺類専門店で、創業以来カオソーイ・タイラーメン・タイそうめんの3種類だけで勝負しているこだわりのお店です。
お昼時はお店の外まで行列ができるチェンマイで1、2位を争う人気店です。

カオソーイ・メーサイのカオソーイは、香辛料がしっかりと効いた深い辛みが味わえるスープにココナッツミルクのまろやかな甘味が加わった飽きのこない味です。
カオソーイ・ルンプラキット

カオソーイ・ルンプラキットは1980年の創業から40年間、地元民に愛され続けているお店です。
カオソーイ専門店がひしめくチェンマイの中でもトップクラスの人気を誇り、タイ料理界の第一人者として知られるイアン氏はじめ多くの著名人もこのお店のファンを公言しています。

カーオソーイ・ルンプラキットのカオソーイは、シンプルなビジュアルですが、
北海道スープカレーと仙台牛タンシュチューを掛け合わせたようなコク深い味わいのスープです。
ウェーブを帯びた平打ち麺との相性は抜群で、麺をすする手が止まりません。
カオソーイクンヤーイ

カオソーイ・クンヤーイは、場所柄(チャンプアック門から徒歩3分)、ファランと呼ばれる欧米系外国人観光客に絶大な人気を誇るお店です。

カオソーイ・クンヤーイのカオソーイは、ドカンとパンチの効いたスパイシーな旨辛濃厚カオソーイです。
スープをひと啜りすると、ターメリック、カルダモン、コリアンダーシードなど、タイ北部の代表的なスパイスがビリビリと舌や喉を刺激しますが、
ココナッツミルクが入っているので、マイルドかつクリーミーな味わいでゴクゴク飲めちゃいます。
店名 | カオソーイ・クンヤーイ |
タイ語 | ร้านข้าวซอยคุณยาย |
営業時間 | 10時00分~14時00分(日曜日休) |
サイト | Wongnai |
クイッティアオバーンクム

クイッティアオバーンクムはトンパヨーム市場の裏手にあります。
地元民はもとより若いタイ人観光客に人気があり、店内の柱には来店したタイ人芸能人の写真がびっしり貼られています。

クイッティアオバーンクムのカオソーイは、まろやかでマイルドな味わいの中にピリっとしたスパイスの刺激を感じるイエローカレーに近いテイストです。
麺はナイスなちぢれ具合の平打ち麺で、ピロっとした食感と小麦の風味が楽しめます。
半熟卵の卵黄をくずし、麵や具材に行きわたるように混ぜると一味違ったカオソーイを堪能できます。
徒歩5分の場所に日本の地下鉄や道路標識を再現したリトル日本があるので一緒にまわるのがおすすめです。
カオソーイ・ウアラーイ

カオソーイ・ウアラーイはウアラーイ通り(銀細工通り)にある超人気店です。
チェンマイ門から徒歩6分とアクセスが良く、周辺に「ワットシースパン」「ムーンサーン寺院」などの観光スポットが多いので観光の合間に立ち寄るお店としてもおすすめです。

カオソーイウアラーイのカオソーイは、すっきりとしたフォルムが特徴的な銀の器で登場します。
上にのっている揚げ麺はプリッツタイプではなく、太麺タイプの揚げ麺なので、スープをよく吸ってしなしなになって美味しいです。
スープはトロリと乳化していて旨みたっぷり、すするというようりはカルボナーラのように麺とからめていただく感じです。
酸味の効いた雲南の調味料を入れて味変すると2度楽しめます。
店名 | カーオソーイ ウアラーイ |
タイ語 | ข้าวซอยวัวลาย |
営業時間 | 9時00分~15時00分(日曜日休) |
サイト | Wongnai |
イスラム系カオソーイの有名店
諸説ありますが、カオソーイはパンゼーの乱で雲南地方からから逃れてきた雲南系ムスリム(チン・ホー族)によってタイ北部に持ち込まれ、チェンマイで独自の進化を遂げた麺料理といわれています。
この時代のカオソーイはホー・ラーメンと呼ばれ、ココナッツミルクは使われずスープは無色透明でした。
ホー族(回族)が暮らす雲南地方や、その後に伝わったシャン族が暮らすシャン州には椰子の木が生えていなかったからと考えられています。
その後、チェンマイにホー・ラーメンが根付きはじめると、ターメリック、カルダモン、コリアンダーシードなどタイ北部の代表的なスパイスとココナッツミルクが加えられ、カリカリの揚げ麺が麺の上にあしらわれた現在のカオソーイになります。
チェンマイには現在主流の濃厚カオソーイの原型となるイスラム系カオソーイを提供するお店がたくさんあります。
イスラム系カオソーイは、辛さがだいぶマイルドなので辛いのが苦手な方や女性におすすめです。
女性店員は髪の毛を覆うように布(ヒジャブ)を身に着けているので少し違った雰囲気です。
カオソーイ・イスラム

カオソーイ・イスラムは、チェンマイのイスラム系カオソーイの代表格的存在です。
ナイトバザールが開催されるチャンクラン通りの裏路地、イスラムの店が集まるエリアハラル通り(通称:イスラム横丁)にあります。
*毎週金曜日の朝には雲南ムスリム金曜朝市が開催されています。

カオソーイイスラムのカオソーイは、スパイシーな香りや辛みがほとんどなく、ココナッツミルクたっぷりのまろやなテイストが特徴で、辛いのが苦手な方でも美味しくいただけます。
お蕎麦を思わせるざらっとした麺肌の細麺タイプの麺は、もちもちとした食感が気持ちよく、新感覚のお蕎麦をいただいているような感じです。
女性が絶対にハマる一杯です。
カオソーイメージェー


日本語:カオソーイナムサイ
カオソーイメージェーは雲南系ムスリム、回族(ホー族)が営むお店で、カオソーイの源流といわれるすっきり透明なスープのカオソーイがいただけます。
うす味ですが旨味がしっかりと感じられる美味しいスープで、最後の一滴まで飲み干せます。
雲南系ムスリム、回族(ホー族)お店では、メニューにはのっていませんが、大体どのお店も透明なスープのカオソーイがあります。
注文方法はカオソーイナムサイと言うか、
上上手く伝わらなかった時は弊記事の写真を見せればOKです。

日本語:マントー
中華花巻(雲南饅頭)も絶品なので、お腹に余裕がある方はぜひ食べてみてください。
カオソーイ・スターシニー1号店

カオソーイ・スターシニー1号店は、チェンマイで創業100年以上続くカオソーイの老舗で、
現在は3代目となる店主のおばさんと娘さんでお店を切り盛りしています。

スターシニー1号店のカオソーイは、こってり濃厚系カオソーイとあっさりとしたイスラム系カオソーイのちょうど中間のカオソーイで、毎日でも食べられる味です。
麺は噛むともちもちした食感があり、小麦の風味と甘みを感じます。
牛骨とココナッツミルクのタブルスープに少し香辛料を効かせたまろやかで辛いスープも絶品です。
その他、このお店でしか食べることができない若者向きなスペシャルカオソーイもあります。
カオソーイ・スターシニー3号店

カオソーイ・スターシニー3号店はナイトバザールから南に伸びる通り「チャンクラン通り」沿いにあります。
ターペー門から徒歩25分、シャングリラホテルから徒歩10分です。

カオソーイ・スターシニー3号店のカオソーイは、牛骨の旨味たっぷりのあっさりスープにココナッツミルクを合わせ、さらに独自調合のスパイスを加えたまろやかで奥深い味わいのスープが絶品です。
マッサマンカレーやテールスープなど全てが美味しいお店です。
カオソーイパーパイ

カオソーイパーパイは、雲南系ムスリム、回族(ジンホー)の本格的なカオソーイが食べられるお店です。
観光客が好むハレの日の味付けではなく、毎日食べられる優しい味付けなので、昼時にはいつも地元のおじさんおばさん達で満席になります。

カオソーイパーパイのカオソーイは、辛そうな見た目とは裏腹にあっさりマイルドな味付けで、スープは最後の一滴まで飲み干せます。
麺は、表面がつるんとしてすすり心地が良く、もっちりした食感があります。
店名 | カオソーイ パーパイ |
タイ語 | ข้าวซอยร้านป้าไพ |
営業時間 | 9時00分~15時00分 |
サイト | Wongnai |
ロットディー

ロットディーは旅行者の方でもアクセスしやすい、ナイトバザールエリアのカンペーンディン通りにあります。
グーグルマップにはハラルレストランとして登録されていますが、タイの大衆食堂といった店構えで、入りやすいお店です。

ロットディーのカオソーイは、見た目は辛そうですが、あっさりいただけるイスラム系カオソーイです。
こちらのお店は麺が特徴的で、日本のお蕎麦のようにやや茶褐色を帯びていています。
ざらっとした麺肌から噛むともちもちとした食感へと移り変わり、啜りごごちが気持ちイイです。
スープとは絡みませんが、麺自体に旨味があるので逆にちょうど良い感じです。
雲南餃子も絶品なのでお腹に余裕がある方はぜひ食べてみてください。
ガイドブックに載っていない地元民で賑わう店
旅慣れている通好みの人向き、ガイドブックに載っていない地元タイ人で賑わうカオソーイ屋はこちら。
バーマイ クイッティアオ カーオソイ

バーマイ クイッティアオ カーオソイは、知らないとたどり着けない辺鄙な場所にありながら連日地元民で賑わう、隠れたカオソーイの名店です。
スープ、麺、具の全てがパーフェクトなカオソーイですので、
チェンマイ旅行でカオソーイを楽しみにしている方は絶対に押さえておきたいお店です。

バーマイ クイッティアオ カーオソイのカオソーイは40Bとは思えないほどボリューミーなビジュアルです。
スープは、一口目から全身を突き抜ける美味しさで、しっかりとしたスパイスの辛味がありながらも、動物系の旨味も感じられる、旨味と辛味のバランスが絶妙なスープに仕上がっています。
しっかりスープを絡みあげる平打ち麺は、むっちりした歯ごたえがあり、少し辛めのスープに負けない強い麺です。
店名 | バーマイ クイッティアオ カーオソイ |
タイ語 | ก๋วยเตี๋ยว-ข้าวซอยป้ามัย |
営業時間 | 8時00分~14時00分(日曜日休) |
サイト | Wongnai |
カノムヂーン パーポーム

- 地元民で満席になるお店
- どのメニューも美味しい
- チェンマイ門から徒歩5分アクセス良い
カノムヂーン パーポームはチェンマイ門から徒歩5分、旅行者の方でもアクセスしやすい場所にあります。
お店には看板がなく、かなり入りづらい店構えですが、地元のお客さんの胃袋をがっちり掴んでいる全てがハイレベルなお店です。

カノムセンパーポムのカオソーイは、これでもかと盛り付けられた揚げ麺のトッピングが印象的です。
揚げ麺をよけるとしっかり味の染み込んだドラムチキンが登場!
味、染みともにバッチリな美味しさです。
スープはココナッツミルクを後から加えているので、まろやかな甘さが前に出て後からスパイスの刺激を感じます。
パーオーンカオソーイカノムチン

パーオーンカオソーイカノムチンはチェンマイ門から徒歩8分、人気のローカル飲食店がずらりと軒を並べるグルメエリアにある1日4時間しか営業しない超人気店です。

パーオーンカオソーイカノムチンのカオソーイは、北海道のおろちょんラーメンを思わせるビジュアルです。
スープを一口すすってみると、まずは単純に旨みを感じますが、後から追ってくる辛さがけっこうカツンときて、旨みの中に辛さのある刺激的な味わいに仕上がっています。
辛いスープをしっかりまとった平打ち麺はピロっとした食感で、麺自体の風味もしっかり感じられる美味しさです。
店名 | パーオーンカオソーイカノムチン |
タイ語 | ป้าออนข้าวซอย ขนมจีน |
営業時間 | 10時00分~15時00分 |
サイト | Wongnai |
カオソーイ・ファーハーム

カオソーイ・ファーハームは、日本人旅行者にはあまり知られていませんが、チェンマイのカオソーイ好きな間ではとても有名なお店です。
タイ料理コンテストカオソーイ部門で最優秀賞を受賞したタイ北部の王道系カオソーイをぜひ一度味わってみてください。

カオソーイ・ファーハームは、非常に見た目が美しく、食べてなくても一目で美味しいとわかるビジュアルです。
スープは濃厚なんですがくどくなく、後味にスパイスを感じる奥深い味わいです。

こちらのお店は汁なしカオソーイも絶品で、濃厚カオソーイにふわとろの卵が加わり、日本人に大人気のタイ料理、プーパッポンカリーに似たテイストです。
ふわふわ卵をたっぷりまとった平打ち麺は飛ぶような美味しさで、一度食べらたら食べる手が止まりません。
チェンマイに汁無しカオソーイを提供するお店は数店ありますが、カオソーイ・ファーハームは別格の味ですので、カオソーイが好きな方なら絶対押さえておきたい一杯です。
チェンマイカオソーイまとめ
老舗カオソーイ店
- カオソーイ・サムージャイ・ファーハーム
- カオソーイ ラムドゥアン ファーハーム 1 号店
- カオソーイラムドゥアンファーハム 2 号店
- カオソーイラムドゥアンファーハム 3 号店
人気カオソーイ店
- カオソーイ・ニマン
- カオソーイ・メーマニー
- カオソーイ・メーサイ
- カオソーイ・ルンプラキット
- カオソーイクンヤーイ
- カオソーイ・ウアラーイ
イスラム系カオソーイ店
- カオソーイ・イスラム
- カオソーイメージェー
- カオソーイ・スターシニー 1 号店
- カオソーイ・スターシニー 3 号店
- カオソーイパーパイ
- ロットディー
地元民で賑わう名店(旅慣れている通好み)
- バーマイ クイッティアオ カーオソイ
- カノムヂーン パーポーム
- パーオーンカオソーイカノムチン
- カオソーイ・ファーハーム