メーホンソーンはタイ最北西端に位置する辺境の地で、県内のほとんどが山岳地帯で占められています。
開拓においてタイ族の入植が遅かったため、山岳民族の文化や隣国ミャンマーの文化が色濃く残り、寺院の建築様式、食事、少数民族とのふれあいなどタイの都市部とは違った魅力的な体験ができます。
また、太平洋戦争中には旧日本軍が駐屯したという歴史があり、私たち日本人にとてもゆかりの深い土地でもあります。
本記事では、メーホンソーン市内やパーイなどの定番観光スポット以外にも、クンユアム、メーサリアンなどのマイナー観光地についても詳しくご紹介しています。
メーホンソーンへの行き方
飛行機でメーホンソーンへ行く
ノックエアがバンコク~メーホンソーン間の直行便、
バンコクエアウェイズがチェンマイ~メーホンソーン間の直行便を運行しています。
運賃は2200B〜
運航状況は下記の公式HPでご確認ください。
- ノックエアー:https://content.nokair.com/
- バンコクエアウェイズ:https://www.bangkokair.com/
ミニバンでメーホンソーンへ行く
チェンマイからメーホンソーンへのアクセスは、パーイを経由する北回りルート(灰色)とメーサリアンやクンユワム(水色)を経由する南回りルートがあります。
ルート | 距離 | カーブ |
---|---|---|
北回り | 245km | 急カーブ&アップダウン |
南回り | 285km | 緩やかなカーブ&アップダウンなし |
北回りの方が40kmも短いですが、この山岳道路は日本軍が最短距離で作ったためにつづら折りの道が延々と続きます。
ちなみにカーブの数は1864箇所で、メーホンソーンで売られているTシャツには1864の数字が刻まれています。
ミニバンの運行状況
チェンマイバスターミナル2(アーケード)からプレムプラチャー社とavis bookingのミニバンができています。
北回りのミニバン(パーイ経由)1日9本 所要時間6時間 運賃250B
- チェンマイ発6:30
- チェンマイ発7:30
- チェンマイ発8:30
- チェンマイ発9:30
- チェンマイ発10:30
- チェンマイ発11:30
- チェンマイ発12:30
- チェンマイ発13:30
- チェンマイ発14:30
北回りの大型バス 1日1本 運賃350B
チェンマイ発20時00分
南回りのミニバン チェンマイ発メーサリアン行きミニバン
8時00分〜15時00分まで1時間おき運賃200B 所要時間3時間30分
南回りのミニバン チェンマイ発クムユアン行きミニバン
7時00分 13時00分 14時00分 運賃300B 所要時間5時間30分
*南回りはチェンマイ〜メーホンソーン直行バスがないので、メーサリアンかクムユアンで乗り換えます。
Googleマップの到着時間は北回りの方が35分速いですが、南回りの方は道幅は広く真っすぐな直線が多いので到着時間は同じくらいです。
車やバイクで行かれる方は、南回りの方が断然楽です。
パーイ メーホンソーンを代表する観光地
北回りルートで最も有名な観光地は海抜550mに位置する山間の小さな町、パーイです。
山岳地帯に美しい自然が広がるこの町は、一年中涼しく過ごしやすい気候で、かつては外国人バックパッカーの聖地として名を馳せていました。
その後、タイ映画やドラマのロケ地としても使われるようになったことから、現在ではタイの若者の間でも人気の観光スポットとなっています。
パーイ中心部の観光スポット
レンタルバイクで観光する方は、警察の取り締まりはありませんが、未舗装の砂利道や坂道が多いので、バイクに乗り慣れていない方は国道1095線沿いにある、パーイ・キャニオン、第二次世界大戦メモリアル橋、カフェ程度にとどめておきましょう。
高台にある絶景ポイント、ユンライやチェディー プラタート メーイェンに行きたい方はパーイバスターミナル前のバイクタクシーを利用してください。
以下に紹介するパーイの温泉やバンブーブリジ、洞窟に行きたい方はこちらのパーイの移動手段まとめを参考にソンテウのチャーターやツアーを利用してください。
田園に張り巡らされた竹橋や、美しい山々が織りなす景色をバックにSNS映えする写真が撮れることから、パーイを代表するインスタ映えスポットになっています。
パーイからメーホンソンへ向かう道中にあるナムロート洞窟では、洞窟内をインディージョーンズのように筏下りすることができます。
パーイには中心部から車で20分の場所にター・パーイ温泉とサイ・ガーム温泉があります。
一度のパーイ旅行で2つの温泉に行くにはスケジュール的に厳しいと思いますので、こちらの【パーイの温泉】ター・パーイ温泉VSサイ・ガーム温泉を参考にお好きな方へ。
メーサリアン 観光地化されていない町
南回りルートでおすすめな観光スポットはメーサリアンとクンユワムです。
メーサリアン(メーサリエン)は、観光客がほとんど訪れない小さな町ですが、素朴な街並みやローカルならではの地元の人々とのふれあいが楽しめます。
チェンマイから3時間、かなり物価が安く旅慣れた人におすすめです。
見世物小屋:日本でも昔はあったみたいですが、火を吹いたり、筒の上でバランスをとったり、日常では見られない芸や動物の曲芸を見せる小屋掛けの興行です。
車やレンタルバイクで行かれる方にはメーサリアン市街地から12km離れた場『メー・ウムローン温泉』もお勧めです。
温泉まで長さ30mほど吊り橋を渡るので、かなり秘境感があります。
メーサリアンのアクセスと観光情報はこちらの記事にまとめてあります。
>>>メーサリアンの魅力!観光地化されていない街へ心を癒す一人旅
クムユアム 多民族が暮らす親日の町
クンユアムは私たち日本人にとてもゆかりの深い町で、かつて日本軍のビルマ侵攻にあたって、タイ領内の前線基地の役割を果していました。
町の中心部にはタイ北部で道路建設に携わった日本軍兵士の武器や遺品など1,000点以上が展示された戦争博物館があります。
クンユアム第二次世界大戦戦争博物館の他、温泉やお寺などユンユアムのその他の観光スポットやチェンマイからのアクセスは以下の記事に詳しくまとめてあります。
カレン族の村(首なが族の村)
メーホンソーン観光でまっ先にあげられるのが山岳民族とのふれあいです。
メーホンソーン近郊には首に真鍮コイルを巻く風習で知られる首なが族(カレン族)の村が4つあります。
筆者は、車と船を乗り継いでメーホンソーンで一番大きなフアイプーケン村に行ってきましたが、世俗と離れた首長族の村は驚きと感動の連続で一生の思い出になりました。
道中の船旅は、秘境という言葉がしっくりくるほどダイナミックな景色が続きます。
こちらの村は元気に走りまわっている子供達が多かったです。
メーホンソーンで一番大きなカレン族の村について詳しくは. . .
バーンラックタイ村 中国国民党の残留部隊の村
バーンラックタイ村は、国共内戦で雲南省からメーホンソーンに逃れてきた第93師団(中国国民党の残留部隊)の集落です。
標高1776kmの山あいに位置するこの村は、街全体が映画のセットのような美しさで、女子旅やカップルに人気の観光地になっています。
美味しいお茶や雲南料理の他、サイクリング、水上ボードなどが楽しめます。
バーンラックタイ村について詳しくは. . .
>>>メーホンソーンのバーンラックタイ村 中国国民党の残留部隊の村
メーホンソーン市内近郊観光
シンハナートラーチャー公記念碑
町の中央には10年間メーホンソーンを統治したシンハナートラーチャー王の記念像が建っています。
シンハナートラーチャー王は1826年にビルマのシャン州で生まれ、
1856年起きたパンゼーの乱でメーホンソーンに逃れてきました。
移住以降は、58歳で逝去するまでメーホンソーンを不動の町とするために尽力を尽しました。
王の記念像は美しい花壇に囲まれています。
名称 | シンハナートラーチャー公記念碑 |
タイ語 | อนุเสาวรีย์พระยาสิงหนาทราชา |
場所 | Googleマップでひらく |
ワット・プラタート・ドーイコーンムー
ワット・プラタート・ドーイコーンムーはコーンムー山の山頂に建つこの街のランドマーク的な存在です。
市街地中心部から2km、徒歩30分です。
道中の坂道はかなりキツイですが、山頂の寺院に着けば疲れが吹っ飛ぶほどの絶景が広がります。
東側からはメーホンソーンの町並みや空港の滑走路、西側からは壮大な山々の景色を望めます。
ワット・プラタート・ドーイコーンムーについて詳しくは. . .
メーホンソーンナイトバザール
メーホンソーンのナイトバザールはガームターホテルからワット・チョーンカムまでの500mの区間で夕方5時ごろから開催されます。
派手さはありませんが、地元の人々とのふれあいがほっこりするナイトマーケットです。
対岸からみる寺院も美しいです。
パーウン湖
パーウン湖はメーホンソーン中心部から車で1時間の場所にある美しい松の森に囲まれた湖です。
かつては山岳民族がアヘンを育てていた場所ですが、タイ王室のロイヤルプロジェクトにより整備され、現在では朝霧の風景が美し11月~1月の3カ月間はメーホンソーンで1~2位を争う人気のスポットです。
名称 | パーンウン |
タイ語 | ปางอุ๋ง |
営業 | 24時間 |
場所 | Googleマップでひらく |
スートーンペッ橋
スートーンペッ橋はメーホンソーン中心部から車で20分の場所にある田園に架かる長さ500mの竹橋(バンブーリッジ)です。
目の前には青々とした田園が広がり、本当に気持ちが良い場所です。
入場料はありませんが、橋をわたりきった場所にお賽銭箱がおいてあります。
スートーンペッとはタイヤイ語で成功を願うという意味があり、橋の中央で願い事を唱えると、願いが叶うといわれています。
こちらの橋は托鉢の僧侶がお寺と村を行き来するため使われるので、
早朝6時〜7時に来ると僧侶の托鉢の風景をみることができます。
名称 | スートーンペッ橋 |
タイ語 | สะพานซูตองเป้ |
営業時間 | 24時間 |
料金 | お気持ち |
場所 | Googleマップでひらく |
タムプラ ファスア滝 国立公園
タムプラ ファスア滝 国立公園はメーホンソーン中心部から車で10分の場所にある国立公園です。
園内には整備された遊歩道が張り巡らせてあるので歩きやすく、渓谷のせせらぎを聴きながら森林浴が楽しめます。
敷地内には小さな洞窟があり、そこには体長50~80cmほどの青く光る魚が群生して、不思議な光景をみることができます。
名称 | タムプラ ファスア滝 国立公園 |
タイ語 | ที่ทำการอุทยานแห่งชาติถ้ำปลา-น้ำตกผาเสื่อ |
営業時間 | 8時間00分〜16時30分 |
入場料 | 100バーツ |
場所 | Googleマップでひらく |
プークロン・ マッド・スパ温泉
プークロン・マッド・スパ温泉はメーホンソーン市街地から北へ車で約30分、四方を山に囲まれた山間の静かな場所にあります。
この辺り(プークロン)の土壌には天然ミネラルが豊富に含まれており、温泉もさることながら、マッド(泥)を使った顔パックやエステコースが有名で、美容マニアたちの間では世界三大泥スパと呼ばれています。
>>>メーホンソーンの温泉7選 世界3大泥スパから秘境温泉まで湯巡りレポ