チェンマイで生活したいけど、物件探しに悩んでいませんか?
とくにチェンマイがはじめての人は、わからないことがたくさんあって不安ですよね。
筆者も同じような道をたどってきたので、その気持ちがよくわかります。
筆者はチェンマイで6回も引越しを経験しており、その都度、騒音問題や水まわりのトラブル、設備の使いにくさなど、たくさんの試練を乗り越えてきました。
現在は、ようやく理想の部屋にたどり着き、快適なチェンマイ生活を送っていますが、
「チェンマイの賃貸物件探しでここに気をつけていれば」遠回りせず、もっと早く良い物件にめぐり会えたと、10年前の自分に教えてあげたいことがたくさんあります。
そこで本記事では、チェンマイで100件以上の内見をし、6回の引越しを経験した筆者が、「チェンマイでの賃貸物件探しに失敗しないためのポイント」を紹介します。
日本とタイの賃貸物件の違い
メリット | デメリット |
---|---|
入居審査なし | 水まわりの不具合 |
礼金・更新料なし | 建て付けが悪い |
家具・食器付き | 使い勝手が悪い |
退去費用が安い | 管理人がポンコツ |
ファシリティ充実 | 防音性が低い |
まずは日本とタイの賃貸物件の違いを知っておきましょう。
あらかじめ知っておけば、物件探しがスムーズです。
タイの賃貸物件のメリット
入居審査なし
タイの賃貸物件は入居審査がありません。 住民票や印鑑証明など面倒な書類を揃える必要もなく、無職でも保証人を探す必要がありません。 必要なのはパスポートと現金のみです。
仲介手数料・礼金・更新料なし
タイの賃貸物件には仲介手数料・礼金・更新料がありません。*仲介手数料は、家主から家賃1ヵ月分の手数料等が仲介業者に支払われますが、借主負担ではありません。
入居前に必要な初期費用は、家賃3ヵ月分の現金だけです。 *前家賃(家賃1ヵ月分)+デポジット(家賃2ヵ月分)の合計。
家具・食器付き
タイの賃貸物件は基本的に家具・家電付きです。
学生寮や家賃1万円以下の激安アパートでさえ、ベッド、収納棚、エアコンは必ず付いています。
ミドルクラス以上の物件にはシーツやカーテンなどのリネン類、お皿やコップなどの食器類までも付いています。
ファシリティ(設備・施設)
ほとんどの物件にはフィットネス、サウナ、プールが備わっています。中にはコンビニ、レストラン、カフェが入居しているコンドミニアムもあります。
退去費用が安い
タイの賃貸物件の撤去費用は、日本と比較にならないほど安いです。
日本のアパート(1LDK)のハウスクリーニングの相場は2万円から4万円ですが、 タイのハウスクリーニング代は2千円程度と、1桁違いで格安です。
また、壁紙やフローリングの張り替えなどの原状回復費用は基本的にかかりません。
タイ人は「細かいことは気にするな」というマイペンライ精神があるため、 飲み物をこぼしたことによる床やソファーの染みなどは大丈夫です。 *窓ガラスを割った机を壊したなどは別途費用がかかります。
タイの賃貸物件のデメリット
タイの賃貸物件には、良いことばかりではなく、日本では考えられないような不具合も多いです。
水まわりの不具合が多い
水道や排水口のつまり、天井からの水漏れなど、水まわりのトラブルが多いです。
常駐のエンジニア(修理係)が対応しますが、素人に毛が生えたようなスキルなので、イラッとすることがおおいです。
例えば、水漏れがあったら、その箇所をテープでぐるぐる巻くだけです。
なので、翌日には元栓が破裂して水がふき出す、といったドリフのコントのような展開を必ず経験するでしょう。
建て付けが悪い
ほとんどの物件は建て付けが悪いため、玄関ドアや窓が完全に閉まりきらず、風や虫が隙間から入ってきます。
内見時に気づいたら、入居前に修理を依頼しましょう。
使い勝手が悪い
機能面や動線を考慮した間取りではないため、コンセントの位置が使いにくい高さにあったり、無駄なスペースがあったり、実際に住んでみると使いにくい部屋が多いです。
管理人がポンコツ
物件には住民の管理やサポートをするマネージャー(日本でいう管理人)がいますが、 時間にルーズだったり、何度も催促しないと頼んだことをやってくれなかったり、 ポンコツな人が多いです。
防音性はかなり低い
チェンマイの物件は基本的に防音対策していないので、防音性はかなり低いです。
扉を閉める音や廊下を歩く音など、建物の躯体を伝わる音は普通に聞こえますし、テレビの音や人の会話が聞こえる物件もあります。
上の階や隣の部屋にこどもがいたら、走ったり飛び跳ねる音、椅子を引きずる音は覚悟してください。
害虫に注意
蚊はとくにデング熱があるため、注意が必要です。また、チェンマイには、刺されたら水ぶくれのように腫れ上がるやけど虫も多いので注意が必要です。
ネズミやゴキブリに関しては、月に1回のペースで害虫駆除(ペストコントロール)が行われるため、あまり心配する必要はありません。
アリは低層階と高層階、築年数に関係なく出現しますが、タイには蟻を一撃で駆除できる強力な薬があるので心配はいりません。
新築物件は要注意
チェンマイは新築アパートラッシュで未入居物件もおおくあります。
誰も住んだことない部屋は汚れやキズがなくピッカピカ。
設備も最新式だし、新築物件にひかれる方も多いのではないでしょうか?
ですが、基本的にシーツや掛け布団、扇風機、網戸などはすべて自分で買いそろえるので初期費用がかかります。
また、新築物件は立て付けや水まわりのトラブルがおおく、管理人とのやりとりにうんざりします。
物件探す前の準備
タイの賃貸物件のメリットとデメリットが分かったら、次は物件を探す準備をしましょう。
予算を決める
まずは、どの程度の予算で物件を探すのかを決めておきましょう。
チェンマイの賃貸物件は地域や物件のタイプによって異なりますが、チェンマイがはじめての人だと、
が予算です。
物件のタイプ・部屋のタイプを決める
物件や部屋のタイプは予算によってある程度決まりますが、コンドミニアム、サービスアパート、ローカルアパートは何が違うのでしょうか?
以下に説明します。
コンドミニアム
タイのコンドミニアムとは、日本で言う「分譲マンション」に相当するもので、デベロッパーが部屋を販売し、買主が所有権を持ちながら自身が住まない場合に賃貸するタイプの住宅です。
部屋ごとにオーナーさんが違うため、部屋の内装や家具・家電等が異なります。
エアコンや洗濯機の調子が悪いなど、不具合があった場合はオーナーが対応することになります。なので、オーナーの対応が悪いとなかなか修理してもらえません。
その他のメンテナス(害虫駆除、エアコンガス補充、電球交換など)は基本自己負担になるので入居前に確認しておきましょう。
賃料の支払いはオーナーさんの口座に振り込み、光熱費は自分でコンビニで支払います。
サービスアパート
コンドミニアムと明確な区別はありませんが、法人が建物の全体を所有し管理会社が管理している物件です。
賃貸契約の手続きふくめ、家賃の支払いなど全て管理会社が行います。
ただし、アパート側のサービスは家賃によりピンキリで、ホテルのように電話一本で何から何までサービスをしてくれる物件もあれば、なにもしない物件もあります。
家賃と光熱費は管理会社に支払います。
電気代の高額請求が心配な人は、以下の記事もぜひ読んでおいてください。
ローカルアパート
基本的にタイ人相手なので、外国人は賃貸しづらい、また、賃貸できても書類が必要な時にタイ語がある程度できないと苦労します。
部屋のタイプ
部屋のタイプは日本とあまり変わりないので、深掘りしません。バスタブやキッチンなどの設備の充実度は家賃に比例します。
エリアを決める
徒歩で生活を完結させる人は慎重にエリアを選ぶ必要がありますが、自分で交通手段も用意する人は、正直、どこに住んでも同じです。
各エリアの特徴については、チェンマイ在住がエリア紹介!滞在目的別に住みやすい場所はここを確認ください。
バイクや車の維持費が気になる人は、タイで車とバイクの2台持ちしている私のリアルな維持費もあわせて読んでください。
チェンマイでの物件の探し方?
チェンマイには外国人向けの不動産会社が数社しかありません。
しかも、物件探しのサポートがメインなので、入居あとに起こったトラブルやクレームには対応しません。
したがって、チェンマイでの物件探しは、「チェンマイの賃貸サイト」でいい部屋を見つけて自分で契約する流れが基本です。
ただし、3万バーツ以上の物件は仲介業者をとおさないと内見できないので、高級物件を探している人は仲介業者を利用する必要があります。
チェンマイの物件の探し方をまとめると、
となります。
チェンマイの賃貸サイト
チェンマイで情報収集する場合、賃貸物件にかかわらず、情報量は日本語<英語<タイ語の順番で増えていきます。
そのため、もし相場よりも安いお宝物件を探したい場合は、グーグル翻訳などを上手に活用して、タイ語で検索することをおすすめします。
外国人向け
外国人向けの賃貸サイトは1万5千バーツ〜3万バーツの価格帯が多い印象です。
タイ人向け
タイ人向けの賃貸サイトは3千バーツ〜8千バーツの価格帯が多い印象です。
FacebookやTikTokなどにも多く掲載されていますので、タイ語が読める方はそちらもおすすめです。
内見で注意すること
良い物件をネットで見つけたら、必ず内見をしてから契約しましょう。
日本では、管理会社の人と一緒に現場に行きすが、チェンマイでは直接物件に行くのが一般的です。
内見にかかる時間は5分〜10分。トゥクトゥクやソンテウをチャーターすれば午前中だけでも5〜6件は楽に内見できます。
内見におすすめの時間帯
内見に行く時間帯によって知ることができる情報が異なります。
個人的には、一番日差しが強い時間帯がおすすめです。逆に、避けた方が良い時間帯は、スタッフが休憩中の時間帯です。
ありがちな失敗例としては、お昼ご飯のついでに内覧することです。
お昼時に短パンやサンダルで内覧に来て、マネージャーが対応せず、警備員に冷たくあしらわれる日本人を何人も見ています。
道路沿い(路地裏と大通り)
部屋が大通りに面している場合は、常にゴォーという地響きのような音がします。
一方で部屋が裏路地に面している場合は、野犬の喧嘩がうるさいため、周辺の交通量や環境を調べておきましょう。
部屋の向き
タイの日中は、肌に刺さるような強烈な日差しが照りつけます。*あなたの想像以上です。
日当たりの良い部屋は電気代が高くつので、滞在費をおさえたい人は、日が当たらない部屋か南向きの高層階を選びましょう。
雨季の洪水
雨季になると道路が冠水する場所があり、水はけが悪い場所では冠水が2日から3日続くことがあります。
バンコクほど酷くなく、水深も膝下なので過度な心配はいりませんが、雨季の冠水についても確認しておきましょう。
ちなみにウモーンエリアはまったく心配いりません。
キッチン
「タイは安くて美味しい屋台がたくさんあるし、外食も充実しているからキッチンはいらない」という記事をよく見かけますが、長期滞在者が外食を続けると、栄養バランスがとれなくなり、病気になります。
3食外食をしても平気なのは旅行者と若い世代だけです。
探せば3千バーツでも簡易キッチンが付いている部屋はあるので、長期滞在する人はキッチン付きの部屋を選びましょう。
騒音問題
昼間は静かでも夜はバーなどで騒がしくなる場所があります。
長期滞在する人は、昼と夜、異なる時間帯に周辺調査を行うことをおすすめします。
まとめ
この記事を参考に素晴らしい物件を見つけてチェンマイライフを満喫してください。
日本で家賃1万円代だと、風呂なし四畳半のボロアパートを想像されると思いますが、チェンマイでは日本のビジネスホテルのように清潔でセキュリティもしっかりしたサービスアパートがたくさんあります。