タイのデング熱エリア別発生状況と専門家が推奨する蚊対策

タイのデング熱エリア別発生状況と専門家が推奨する蚊対策

タイのデング熱による死者・感染者数は数年々増加傾向にあります。

タイ保健省によると2018年は7月17日現在で感染者32,216人、死亡者41人と報告され、既に、感染者、死亡者ともに昨年をうわまわっています。

今回はタイ国内の地域別デング熱発生状況とタイ人の専門家が推奨する蚊よけ対策を紹介します。

デング熱とはどのような病気か

東南アジアや中南米では珍しくないデング熱ですがどのような感染病なのでしょうか?

  • アジア、中南米、熱帯地域に多く、病原体を保有する蚊に刺されることによって起こる感染症
  • 人→蚊→人の経路の感染はあるが、人→人への直接的な感染はない
  • 症状は38度を超える発熱や頭痛、筋肉痛など
  • 感染してから3日から7日後に発症することが多い
  • 世界保健機関(WHO)によると世界中で毎年5千万人から1億人が感染
  • 特別な治療薬はなく対症療法が主体
  • 適切な処置をうけた場合、致死率は1%以下

参照:国立感染症研究所

ネッタイシマカとヒトスジシマカの写真

感染ルートとなる蚊の多くがネッタイシマカとヒトスジシマカです。

ただし、ヒトスジシマカは人を吸血対象としないので、デング熱の媒介はまれなようです。


▲ネッタイシマカ(写真)
ヒトスジシマカ(写真)
▲ヒトスジシマカ(写真)

蚊の写真|写真衛生昆虫写真館

タイのデング熱患者

2016年1月から7月までのデング熱患者発生状況

  • デング熱罹患者 22,566人
  • 死亡者 18人
  • 国民千人あたりの患者の割合 34.49
  • 国民千人あたりの死亡者の割合 0.03

地域別のデング熱患者発生状況

罹患者

  • 北部 3,697人
  • イーサン 6,500人
  • 中部 8,860人
  • 南部 3,509人
  • 合計 22,566人

死亡者

  • 北部 3人
  • イーサン 7人
  • 中部 4人
  • 南部 4人
  • 合計 18人

デング熱発生状況 罹患率県別トップ10(国民千人あたりの感染の割合)

  • 1位メーホンソン 112.27 293人
  • 2位ラヨーン 60.04 457人
  • 3位トラード 66.94 152人
  • 4位バンコク 65.98 3,757人
  • 5位パンガー 65.09 171人
  • 6位プーケット 63.01 241人
  • 7位スリン 54.76 763人
  • 8位チャンタブリー 54.04 286人
  • 9位ウボンラチャタニー 52.73 976人
  • 10位ソンクラー 52.63 740人

2011年から2017年まで患者数、死亡者等は表を参照してください。

2016年 2015年 2014年 2013 2012年 2011年
罹患者 22566 38177 15511 81581 25152 35117
死亡者 18 22 17 71 25 18
千人あたりの罹患者 34.49 58.62 23.88 172.32 39.14 54.89
死亡者(%) 0.08 0.06 0.11 0.09 0.10 0.05
*2016年は7月までのデーター

http://www.thaivbd.org/n/dengues?module==สถานการณ์ไข้เลือดออก&type=week&year=2557

デング熱の症状

子供は熱と発疹。

大人は高熱と頭痛、倦怠感、眼球の痛み、筋肉痛など。

タイでは15歳以下、特に2歳から8歳の子供への感染がよくみらます。

デング熱で死亡するほとんどのケースが、感染に気づかず治療が遅れたり、症状が軽いので病院に行かなかった場合です。

そのためタイ保健省では以下の症状が出た場合、速やかに医師の診断を受けるように指導しています。

高熱
熱が39~40度。顔が赤くなる。全身の倦怠感や頭痛。

寒気
寒気や手足の冷え、口の周りが青白くなる。

嘔吐
吐き気をもよおす。下痢。

出血
鼻血、歯茎からの出血、吐血、血便(色の黒い排泄物)

その他
倦怠感、喉の乾きが続き、冷や汗。

デング熱の治療法

症状を軽減するための治療、対症療法が行われます。

アスピリン系の薬は飲まない

血小板減少とライ症候群が出現する可能性あるため、解熱鎮痛薬としてアスピリンは禁忌である。

タイでは解熱薬はパラセタモール(Paracetamol)がすすめられています。

パラセタモール(英: Paracetamol)はアセトアミノフェン(英: Acetaminophen)とも呼ばれる解熱鎮痛薬の一つです。

まめに水分補給する

デング熱患者は高熱により食欲がなくなり、さらに嘔吐で水分不足になるため、こまめに水分補給をする必要があります。

検査

すぐに血液検査をして適切な処置をしてもらう。

タイの専門家が推奨する蚊対策

タイの専門家が推奨している自然の力を利用した蚊の防御方を紹介します。

暗い場所・湿気のある場所を避ける
蚊の群れは暗がりや湿気が高い場所に密集しているので近づかないようにしましょう。

冷房を利かす
多くの蚊は気温が15度以上になると吸血を始め、26度から31度くらいがもっとも盛んに吸血活動を行うといわれています。

花の香りのある製品をさける
人の血をまだ吸ったことのない蚊は代わりに花粉を食べています。

花の香りは一部の蚊を誘うので、花の香りのある製品をさけるほうがいいでしょう。

レモングラスやサダオの茎
タイのレモングラススプレー

タイの薬局やコンビニで売っているレモングラスやサダオの茎のスプレーは蚊を防ぐ効果があります。

ただし、スプレーの効果は20分程度なので小まめにぬる必要があります。

隙間のない洋服
長スボン、長袖で完全ガード。ナイロン製ならさらに良し。

扇風機
蚊は飛行能力が低いため、扇風機の風で十分防げます。テラス席ではなるべく扇風機の風があたる場所をえらびましょう。

スプレータイプもいいですが、汗をかくとすぐに効果がなくなります。筆者はこのような腕や足に巻いたり、腰に吊るしたりして使える携帯ベープを使っています。