タイのデング熱による死者・感染者数は数年々増加傾向にあります。
この記事ではデング熱の症状およびタイの専門家が推奨する蚊よけ対策を紹介しています。
デング熱とは
- アジア、中南米、熱帯地域に多く、病原体を保有する蚊に刺されることによって起こる感染症
- 人→蚊→人の経路の感染はあるが、人→人への直接的な感染はない
- 症状は38度を超える発熱や頭痛、筋肉痛など
- 感染してから3日から7日後に発症することが多い
- 世界保健機関(WHO)によると世界中で毎年5千万人から1億人が感染
- 特別な治療薬はなく対症療法が主体
- 適切な処置をうけた場合、致死率は1%以下
参照:国立感染症研究所
感染ルートとなる蚊の多くが「ネッタイシマカ」と「ヒトスジシマカ」です。
ただし、ヒトスジシマカは人を吸血対象としないので、デング熱の媒介はまれなようです。
デング熱の症状
タイでは15歳以下、特に2歳から8歳の子供への感染がよくみらます。
デング熱で死亡するほとんどのケースが、感染に気づかず治療が遅れたり、症状が軽いので病院に行かなかった場合です。
そのためタイ保健省では以下の症状が出た場合、速やかに医師の診断を受けるように指導しています。
高熱 | 熱が39~40度。顔が赤くなる。全身の倦怠感や頭痛 |
寒気 | 寒気や手足の冷え、口の周りが青白くなる |
寒気 | 寒気や手足の冷え、口の周りが青白くなる |
嘔吐 | 吐き気をもよおす。下痢。 |
出血 | 鼻血、歯茎からの出血、吐血、血便(色の黒い排泄物) |
その他 | 倦怠感、喉の乾きが続き、冷や汗。 |
デング熱の治療法
タイの解熱薬
タイでは解熱薬にパラセタモール(Paracetamol)がすすめられています。
パラセタモール(英: Paracetamol)はアセトアミノフェン(英: Acetaminophen)とも呼ばれる解熱鎮痛薬の一つです。
アスピリン系の薬は飲まない
血小板減少とライ症候群が出現する可能性あるため、解熱鎮痛薬としてアスピリンは禁忌である。
引用元: デング熱(治療) |東京大学医科学研究所
まめに水分補給する
デング熱患者は高熱により食欲がなくなり、さらに嘔吐で水分不足になるため、こまめに水分補給をする必要があります。
検査
すぐに血液検査をして適切な処置をうけた場合の致死率は1%以下といわれています。
タイの専門家が推奨する蚊対策
タイの専門家が推奨している自然の力を利用した蚊の防御方を紹介します。
冷房を強める
多くの蚊は気温が15度以上になると動き始め、26度から31度がもっとも盛んに吸血活動するといわれています。
扇風機
蚊は飛行能力が低いため、扇風機の風で十分防げます。
テラス席ではなるべく扇風機の風があたる場所をえらびましょう。
花の香りのあるフレグランスNG
花の香りは蚊を誘うので、花の香りのあるフレグランスは避けましょう。
レモングラスやサダオの茎
タイの薬局やコンビニで売っているレモングラスやサダオの茎のスプレーは蚊を防ぐ効果があります。
*スプレーの効果は20分程度なので、こまめにスプレーしましょう。
隙間のない洋服
長スボン、長袖で完全ガードしましょう。ナイロン製ならさらに良し。
まとめ
デング熱は早期発見と適切な処置をとれば死亡率を1%未満です。
感染が疑われる場合はすぐに病院に行きましょう。
また、6月から11月にタイを旅行される方は予防・対策を心掛けてください。