せっかく日本で国際免許をとったのに、タイでレンタルバイクに乗っていたら警察につかまった。
そんな話をよく耳にします。
なぜでしょうか?
それは、タイのレンタルバイクは多くが110cc以上だからです。(*原付50ccは存在しない)
普通自動車免許ベースの国際免許だと二輪の権限が不足し、取り締まりの対象になります。
本記事では「タイでレンタルバイクを利用したい」という人に向けて、
タイでバイクが運転できる国際運転免許証
- タイのバイク免許事情
- タイの交通違反の反則金
- タイで捕まったら日本の免許の違反点数はどうなる?
タイのレンタルバイク店での利用の流れ
盗難を防ぐ駐輪方法
について、タイ在住10年の筆者がくわしく解説しています。
タイのバイク免許事情
日本のバイク免許は排気量によって免許区分(原動付・小型・普通・大型)があります。
一方、タイのバイク免許は排気量ごとの区分がなく、110cc以上のバイクを「二輪」とひとくくりにしています。 (*110ccでも400ccでも運転可)
したがってタイでバイクに乗るなら、
- タイで二輪免許を取得
- 日本で国際自動二輪免許を取得*国際免許証の(バイク欄)に記載

タイの新道路交通法違反に対する罰金まとめ

2022年9月5日より施行されたタイの新しい道路交通法の罰金は以下の通りです。
違反内容 | 反則金 | 刑事罰 |
スピード違反 | 4,000THB | |
信号無視 | 4.000THB | |
駐車違反 | 2.000THB | |
進入禁止(逆走) | 2.000THB | |
ノーヘル | 2.000THB | |
シートベルト非着用 | 2.000THB | |
無免許運転 | 1.000THB | 1か月以下の懲役または1000THB以下の罰金、またはその両方 |
飲酒運転 | 5.000〜 20.000THB | 初犯は1年以下の懲役または5千から2万THBの罰金、またはその両方 2年以内の再犯は、最高2年の懲役と5万から10万THBの罰金 |
タイで無免許運転、日本の免許の違反点数はどうなる?
タイで交通違反を犯して違反切符を切られても、あなたの日本の運転免許証は減点されません。
タイで反則金を納付すれば、それでおしまいです。
しかも、無免許運転の罰金は1回のみ、2回目以降は反則切符又は納付書を見せれば見逃してもらえます。
いまのところ、タイの道路交通法は日本と比較にならないほどゆるいです。
とはいえ、罰則や運用は地域・担当者や状況でことなります。トラブルを避けるなら、タイで有効な免許を準備して運転しましょう。反則金の額は最新の告示を優先してください。
バイクを借りる前の確認事項
タイでバイクを借りるときに必要なものは、
この2つのみです。
運転免許証を提示する必要ありません。(無免許でもレンタルできます)
拍子抜けするくらい簡単にバイクがレンタルできるので、返却時にトラブルになるケースは少なくありません。
ですので、バイクを借りる前に以下の注意事項を必ず確認しましょう。
デポジットは現金で
タイでバイクを借りるにはデポジットとしてパスポートか現金を預けます。
パスポートを預けるのが心配な人は、現金(1000THB〜4000THB)にしてもらいましょう。
契約書の作成
レンタル日数、宿泊先、連絡先を聞かれ、手続きが終わるとバイクの鍵と契約書の控えが渡されます。
契約書の控えはデポジット返却時に必要なのでバイクのヘルメットを入れるスペースに保管しておきましょう。

ナンバープレートの写真を撮る
バイクが撤去されたり移動されたりしたときに、バイクのナンバーがわからないと探しようがありません。
ナンバープレートは必ずメモまたはスマホで写真を撮っておきましょう。
またバイクに傷をつけた場合、小さな傷はスルーしてもらえますが大きな傷は修理費を請求されます。
気になる箇所は写真またはバイクの車体をぐるっとビデオ撮影しておきましょう。
ガソリンの入れ方
タイのレンタルバイクは貸出時の燃料が最小のことが多いです。受け取り後は早めに補給しておくと安心です。
日本のレギュラーに相当するのはGasohol 91(通称:ガオヌン)、ハイオク”に相当するのはGasohol 95(通称:ガオハー)です。*とちらかわからない場合は、車体のステッカーに記載。
入れ方は、最寄りのガソリンスタンドへ行き、満タンは「テムタン」。金額指定なら「ローイ・バーツ(100 THB)」のように紙幣を見せればOKです。
※近くにスタンドがない場合、バイクタクシー脇で量り売り(30–50 THB)がありますが、品質が一定でないため緊急用に留めましょう。

近くにガソリンスタンドが見当たらない場合は、レンタルバイク屋やバイクタクシーの脇で量り売りをしています。(ボトル1本720mlで30B〜50B)
タイヤの空気圧チェック

メンテナンスがいい加減なレンタルバイク屋もあるので、遠出するときは必ずタイヤの空気圧を確認しましょう。
空気圧が低いようでしたら、ガソリンスタンドで空気を入れましょう。*無料
筆者は、チェンマイで運転中、急に後輪がガタガタゆれはじめハンドルを取られました。
路肩にバイクを停めて確認すると写真のようにタイヤが破裂しています。
本当にあぶなかったです!
ヘルメット
レンタルバイク店のヘルメットは汗臭いので、長期滞在される人は自分専用のヘルメットを購入しましょう。
タイのヘルメットは100B〜150B程度です。
盗難を防ぐ駐輪方法
バイクの盗難にあうと半日つぶれます。
ですので、事前にできる対策はしておきましょう。
鍵穴ロック(キーシャッター)
筆者は鍵穴ロック(キーシャッター)をわすれて鍵穴にガムと小枝をつめられた経験があります。
費用は500THBと思ったより安かったですが、鍵屋に現場まで来てもらう時間と作業時間合わせて2時間ほどかかりました。

キーシャッター(鍵穴を閉じる)は、鍵穴の下にあるつまみを押す(あげる)とロックがかかります。

開けるときは鍵の柄をつかって解除します。
ハンドルロック

ハンドルロックとは、ハンドル固定して盗難を防ぐ機能です。
ハンドルをめいっぱい切ってLOCK の位置でキーを抜くだけです。
1時間以上バイクを停める場合はハンドルロックとキーシャッターは忘れずにしましょう。
まとめ
普通免許しかない人は、タイでレンタルバイクのために国際免許を取る必要はありません。取ってもタイでは無免許扱いです。
無免許の罰金は「初回のみ、以後は反則切符や納付書の提示で見逃されることがある」。
とはいえ、担当者や状況で変わります。トラブルを避けるなら、二輪の権限がある免許(日本の二輪免許+国際免許 or タイの免許)を用意しましょう。
バイクをレンタルする前のチェック
- ナンバープレートの写真
- バイクの傷
- タイヤの空気
- ガソリンの量
バイクの盗難防止対策
- キーシャッター(鍵穴ロック)
- ハンドルロック
万が一事故を起こしてしまったらすぐに警察に連絡しましょう。
よくある質問(FAQ)
日本の国際免許だけでタイのバイクに乗れますか?
国際免許だけでは不十分な場合があります。現地で一般的なレンタル車両は110–150ccクラスが多く、日本側でも二輪の権限を持つ国際免許が望ましいです。旅券(パスポート)の携行もお忘れなく。
無免許だとどうなりますか?
取り締まりや反則金の運用は地域・時期・担当によって異なります。原則として有効な免許が必要です。止められた場合は落ち着いて指示に従い、必要書類を提示してください。反則金の額や手続きは変更されることがあるため、現地の案内に従ってください。
レンタル時に確認すべきポイントは?
受け取り前に車体のキズ・へこみを写真で控え、ブレーキ・ライト・ウインカー・クラクションを作動確認。タイヤ空気圧と燃料残量、ハンドルロック/キーシャッターの動作も見ておきましょう。デポジット条件と返却時刻、超過料金、保険の適用範囲も必ず確認してください。
トラブルや事故時はどうすればいいですか?
まずは安全確保と救護を最優先に。店舗と警察へ連絡し、指示に従ってください。観光警察は1155(英語可)、一般の緊急通報は191。保険加入時は連絡先と手順を契約時に控えておくと安心です。
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