スコータイから北、約50kmに位置する古都「シーサッチャナーライ」。
スコータイ王朝時代には副王が暮らす第2都市としてさかえていました。
現在、旧市街はタイ文化庁芸術局が遺跡公園(シーサッチャナーライ歴史公園)として維持管理。
敷地には278の遺跡が点在し、クルーメ様式やヒンドゥー様式が混在した建築物が見られます。
スコータイ歴史公園のように観光地化されておらず、寺院遺構がほぼ手付かずのまま保存されているので、歴史が好きな方や人混みを避けてのんびり遺跡めぐりをしたい方にオススメです。
本記事では、シーサッチャナライ歴史公園の行き方と見どころをご紹介しています。
名称 | シーサッチャナライ歴史公園 |
タイ語 | อุทยานประวัติศาสตร์ศรีสัชนาลัย |
英語 | Si Satchanalai Historical Park |
営業時間 | 8時00分~17時00分 |
入場料 | 城壁内100B ワット・プラシー・ラタナ・マハータート20B |
シーサッチャナライ歴史公園の行き方
- スコータイ
- バンコク
- チェンマイ
からのアクセスはそれぞれ以下の通りです。
スコータイからシーサッチャナライ歴史公園へ行く
シーサッチャナーライ歴史公園はスコータイから北に54km離れたシーサッチャナーライ地区にあります。
スコータイバスターミナルから路線バスで行く
スコータイバスターミナルからウタラディット行きのバスに乗り、終点まで行かずにシーサッチャナーライ歴史公園から3km離れたリム川沿いのバス停で途中下車します。
8時15分発 運賃45B 所要時間は1時間弱
乗車前に車掌さんにシーサッチャナーライで途中下車することを伝えます。
上手く伝らない場合は、下のバス停の写真を見せれば確実です。
バス停うらの日用品店で、自転車を借りて観光します。
シーサッチャナーライ歴史公園最大の見どころであるワット・プラシー ラタナ・マハータートまでは3分、城壁内の遺跡までは20分です。
帰りのバスは1日3本、時刻表は以下の通りです。*2020年11月7日現在の運行ダイヤです。
- 12:00
- 14:00
- 16:00
鮮やかな朱色の山門をくぐって歴史公園へ。
門をくぐるとすぐにヨム川にかかる吊り橋があります。
自転車やバイクで吊り橋を渡るという超レアな体験ができますよ!
正面入り口から(城壁内から)歴史公園に入場した方には一度城壁外に出る必要があります。
スコータイバスターミナルからソンテウをチャーターする
スコータイバスターミナルで客待ちしているソンテウをチャーターします。
運賃は交渉なので一概にいくらとは言えませんが、700B〜1200Bが相場です。
スコータイでレンタルバイクを借りる
スコータイからシーサッチャナーライ歴史公園までは交通量が少ない一本道なのでレンタルバイクもおすすめです。
城壁内と城壁外の2つのエリアの移動も簡単にできるので、ぜひ吊り橋を渡ってスリリングな絶景を味わってください。
チェンマイからシーサッチャナライ歴史公園への行き方
チェンマイバスターミナル2(チェンマイアーケード)からスコータイ行きのウィンツアーがシーサッチャナライ歴史公園を経由します。
詳細はこちらのチェンマイ第2バスターミナル バス会社別運行ルート一覧をご覧ください。
筆者はチェンマイから車でスコータイ、シーサッチャナライ歴史公園、カムペーンペット歴史公園とまわりました。
途中で温泉につかったりできるので、アクティブに行動される方はレンタカーもおすすめです。
Klook公式サイトなら小型乗用車が24時間で1000バーツ(日本円で3000円)程度です。
バンコクからシーサッチャナライ歴史公園への行き方
バンコクからカムペーンペット県までの距離は346km、ミニバスまたは大型バスで4時間30分〜5時間00分です。
大型バス
モーチットバスターミナル(北バスターミナル)から以下のバス会社がシーサッチャナライ歴史公園を経由します。
- チュートチャイモータセール
- ウィンツアー
- タイ国営トランスポート社(ボーコーソー)
運賃は385バーツ 所要時間は6時間30分です。
*シーサッチャナライでは先ほど紹介したシーサッチャナーライ歴史公園近くのリム川沿いのバス停に停車します。
シーサッチャナライ歴史公園まわり方アドバイス
シーサッチャナーライ歴史公園は城壁内と城壁外の2つのエリアに分かれています。
歴史公園城壁外の見どころ
城壁外にはシーサッチャナーライで最大の寺院ワット・プラシー ラタナ・マハータートがあります。
こちらの寺院はタイ王室より第1級ラーチャウォーラウィハーンの寺格が与えられているタイ最高位の王室寺院で、かなり見応えがあります。
城壁外の寺院遺構は全て無料で見学できますが、唯一ここだけは入場料がTHB20かかります。
開門時間8時00分~16時30分 入場料金THB20
サクッとまわると30分、じっくり見てまわるなら1時間〜1時間30分はみておきたいです。
*城壁外には他にも小さな寺院遺構がいくつか点在していますが、城壁内もまわるならここだけで十分です。
歴史公園城壁内の見どころ
城壁内には7基の寺院遺構がほぼ手付かずのまま保存されています。
開門時間8時00分~17時00分 入場料金THB100
サクッとまわると1時間30分、全て見てまわるなら4時間はみておきたいです。
インフォメーション(園内マップ)
シーサッチャナライ歴史公園のインフォメーションは城壁外(裏口)にあります。
インフォメーションでは園内の遺跡についてパネル解説が展示されてる他、
園内マップと遺跡の解説がされた専用パンフレットをもらうことができるので、じっくりまわりたい方は絶対によっておいた方がいいですよ。
シーサッチャナライ歴史公園城壁外の見どころ
城壁外の見どころはずばり、ワット・プラシー ラタナ・マハータートです。
ワット・プラシー ラタナ・マハータート
ワット・プラシー・ラタナ マハータートはシーサッチャナライ歴史公園城壁内から東に2km離れたチャリエン(旧都)という町にあります。
シーサッチャナーライで最大かつ歴史的に最も重要な寺院で、12世紀末から13世紀ごろに建てられたと考えられています。
この寺院は、さまざまな時代の文化が融合している貴重な歴史遺産で、
正門はバイヨン様式、坐像や遊行仏はスコータイ様式、トウモロコシ型の尖塔(プラーン)はクメール建築様式でつくられています。
タイの仏教寺院ではあまり見られないものなので、ぜひゆっくり見学してみてください。
1958年にラーマ9世国王とシリキット王妃が訪れた後に、タイ王室より第1級ラーチャウォーラウィハーンの寺格が与えられタイ最高位の王室寺院となりました。
寺院の正面にある受付で入場料の20Bを支払います。
寺院は東西250m、南北50mの城壁で囲まれていて、東側の正面入り口にはクメール美術のバイヨン様式を模した小さな正門があります。
(写真が切れていますが)柱の中央にはアプサラス、上部には4つの顔を持つブラフマーが装飾されています。
正門をくぐると昔にタイムスリップしたかの様な光景が目に飛び込んできます。
高いラテライトの支柱に囲まれた大きな坐像の後ろには、プラーンと呼ばれるトウモロコシ型の尖塔が青空に向かってそびえたっています。
スコータイ様式の仏像は長く垂れ下がった耳たぶや細くて優美な指が特徴です。
他の場所ではあまり見られないものなので、しっかり目に焼き付けておきましょう!
坐仏像の右側(北)には立像、
坐仏像の左側(南)には曲線美が美しいスコータイ様式の遊行仏(歩く姿の仏像)も見られます。
遊行仏の脇には尖塔内部へと続く階段があり登ることができます。
*ラテライトの壁や階段を登るのは禁止です。
尖塔上部には壁龕が設けられていて、ヒンドゥー教の影響を受けたリンガと呼ばれる男根をかたどった像が祀られています。
プラーンの後方(西側)には、八角形の基壇をもつ大きな仏塔があります。
その南西の仏堂には保存状態の良い立像が安置されています。
さらその西側には坐像を2尊祀った礼拝堂があります。
敷地内には小さなスリランカ様式の仏塔もいくつか点在していてみどころ満載です。
じっくり見てまわるならこの場所だけでも1時間は欲しいところです。
シーサッチャナライ歴史公園の城壁内の見どころ
シーサッチャナライ歴史公園の城壁内には以下の7基の寺院遺構がほぼ手付かずのまま保存されていています。
- ワット・ナーンパヤ
- ワット ・スアンケーオ ウタヤーン ヤイ
- ワット・チェディ・チェットテーオ
- ワット・チャーンローム
- ワット・カオ・パノム・プルーン
- ワット・カオ・スワンキリ
- ワット・ スアンケーオ ウタヤーン ノーイ
入場料100Bが徴収されます。
7基全部まわるなら自転車をレンタルするかトラムバスがおすすめです。
トラムバスは1人30B、貸切にするなら300Bです。
ワット・ナーン・パヤー
ワット・ナーン・パヤーはシーサッチャナーライ歴史公園の城壁内の東側に位置し、正面入り口から入ると最初に目にする遺跡です。
周囲はラテライトの城壁で囲まれています。
トタン屋根で保護された入り口横の礼拝堂の壁には化粧しっくいのレリーフが確認できます。
ワット・スアンケーオ・ウタヤーン・ヤイ
ワット・スアンケーオ・ウタヤーン・ヤイはワット・ナーンパヤーの隣にある寺院です。
長方形の敷地の中にラテライトの柱と四角基壇のスコータイ様式の仏塔があります。
仏塔の釣鐘部分は風化し、その上の尖塔部は完全になくなっています。
ワット・チェディ・チェットテーオ
ワット・チャーンロームの向かい側に建つ大規模な寺院です。
敷地内には本堂、礼拝堂の他に、ハスのつぼみ型をした仏塔をはじめ、さまざまな芸術スタイルをした仏塔が33基点在しています。
仏塔の壁龕にパーンナークプロック(蛇に護られた仏像)の仏塔もあるので土曜日生まれの方はぜひ探してみてください。
*パーンナークプロックは八大竜王の1人ムチャリンダに護られて瞑想するお釈迦様の仏像で、土曜日生まれのご利益仏でもあります。
ワット・チャーンローム
ワット・チャーンロームは城壁内の中央に位置するラムカムヘーン大王が建立したとされる重要な寺院です。
正方形の2層の基壇をもつ仏塔が見どころです。
1層目の基壇のまわりには39頭の象が取り囲んでいます。
2層目の基壇には4方向に5か所、計20カ所の壁龕が設けられていて高さ1.4メートルの降魔印を結んだ坐像がおさめられています。
ワット・カオ・パノム・プルーン
ワット・カオ・パノム・プレーンは城壁内右奥の小高い丘に位置する寺院です。
ラテライトの仏塔の前に支柱に囲まれ静かにたたずむ仏像が印象的です。
仏塔の裏手には森の女神を祀っているレンガの建物サーンチャオ・メー・ラオーンサムリーがあります。
ワット・カオ・スワンキリ
ワット・カオ・スワンキリはワット・カオ・パノム・プルーンから西の方向に200m離れた小高い丘の上にあります。
寺院のまわリは森で覆われており、静寂でとても良い雰囲気ですが、人の気配が全くしないので少し怖いです。
土台しか残ってない礼拝堂と、状態の良い5層の釣鐘型の大仏塔があります。
スコータイ、シーサッチャナーライとともにまわりたい世界遺産。