かつてチーク材の売買を中心に栄えたプレー県。
目抜き通りには人気ドラマのロケ地として使われた、ウォンブリー博物館やクムチャオルアンなど、趣のあるチーク材の建物が多数残っており、今でもその当時の名残が感じられます。
また郊外には、ぺムアンピー森林公園やメーチョーク温泉など自然豊かな観光スポットが多数存在し、タイの都市部とは一味違った観光が楽しめます。
この記事では、プレー県への交通手段と、筆者が実際に訪れて良かった観光スポット14選をご紹介します。
チーク材の建物
市街地中心部にはチーク材の建物が多数残っており、歴史や文化にふれながら町を散策できます。
当時にタイムスリップしたかのような感覚になりますよ!
ウォンブリー博物館
ウォンブリー博物館は、1900年に建設されたプレー最後の王族が暮していた邸宅で、淡いピンクと白を基調とした可愛らしい外観が特徴的です。
現在は博物館として一般公開(入場料30B)されており、様々なアンティークコレクションや当時の写真などが展示されています。
建物正面向かって右側に受付と2階へと続く博物館の入口があります。
1階フロアーは結婚パーティーや式典などに使われている事があります。貸切なのかと勘違いして帰る人もいますが、博物館は2階なので入場できます。
こちらの建物と次に紹介するクム チャオルアンはチャンネル3で放映された人気ドラマ「ロン・マイ」の撮影で使われ、タイ人女性の間ではロケ地として人気があります。
館内のソファーや飾り棚などの調度品は、王族の優雅な生活の一端を物語っています。
名称 | ウォンブリー博物館 |
タイ語 | พิพิธภัณฑ์คุ้มวงศ์บุรี |
営業時間 | 9時00分~16時30分(土曜日休) |
入場料 | 30B |
場所 | Googleマップでひらく |
クム チャオルアン
クムチャオルアンはプレー最後の領主、ピリヤーテーパウォンによって1892年に建てられました。
タイとヨーロッパの建築様式が混ざり合ったジンジャーブレッドハウスと呼ばれる建物で、現在は博物館として一般公開されています。
淡いグリーンと白を基調とした建物には72の扉と窓があります。
ジンジャーブレッドハウスとは、クリスマスケーキなどでよく見られるお菓子の家のような形をした建物で、タイではラーマ4世後期からラーマ5世の治世期に流行った建築様式です。
館内は豪華な食器や重厚な調度品などピリヤーテーパウォン氏が住んでいた当時そのままに保存されています。
地下には牢屋も残っています。
名称 | クム チャオルアン |
タイ語 | คุ้มเจ้าหลวง |
営業時間 | 9時00分~17時00分 |
入場料 | 無料 |
場所 | Googleマップでひらく |
クム ウィチャイラーチャー
クムウィチャイラーチャーは、プレー第19代領主プラ・ウィチャイラーチャーによって建てられたタイの伝統的な高床式の建物です。
繊細なすかし彫りとチーク材の美しい木目が全体的に見られます。
名称 | クム ウィチャイラーチャー |
タイ語 | คุ้มวิชัยราชา |
営業時間 | 24時間 |
入場料 | 無料 |
場所 | Googleマップでひらく |
藍染め市場
プレーはチーク材の他に藍染の産地としても有名で、バンコクやチェンマイのナイトマーケットで売られているものは、ほとんどプレー県で作られたものです。
プレーの藍染めは天然材料を発酵させた染料を使うので、アトピーや敏感肌の方にも心地よく着ることができる洋服とも言われています。
藍染めとは鮮やかな藍色(青藍)の染料を用いた染物。布の一部をしぼったり染料の濃度を調整したりして柄や風合をつります。
藍染め | 天然材料を発酵させた液体を使用して染めたもの |
インディゴ染め | 化学薬品を使用して染めたもの |
プレー県の藍染めの生産拠点は主に以下の3箇所です。
- บ้านพระ หลวง(Ban Phra Luang)
- บ้านเวียงทอง(BanWiang Thong)
- บ้านทุ่งโฮ้ง(Ban Thung Hong)
筆者が訪れたのは一番大きな『トゥンホーン市場』で、
プレーバスターミナルから国道101号線を北東へ5kmの場所(車で6〜7分)にあります。
道の両側約4kmわたって藍染めのかばん屋・アクセサリー屋・洋服屋がすらっと並んでいます。
服飾に興味がある方ならテンション上がること間違いなしです。
ファッションにまったく興味がない筆者ですが、思わずTシャツ2枚買っちゃいました。
タイ雑貨店を営まれているやメルカリをしている方はチェンマイから3時間かけて行っても絶対に損はしないですよ。
名称 | トゥンホーン市場 |
タイ語 | ตลาดทุ่งโฮ้ง |
場所 | Googleマップでひらく |
プレー県お寺巡り
プレー県にはタイヤイ(シャン族)がつくったお寺、第2次世界大戦の不発弾が祀られている寺院、寅年生まれ巡礼寺院など個性的な寺院がたくさんあります。
ワット・プラタートチョーヘー
ワット・プラタートチョーヘーはタイ王室より第3級サーマンの寺格が与えられている王室寺院で、寅年生まれ巡礼寺院でもあります。
プレーバスターミナルから10km(車で15分)離れていますが、タイ人観光客がプレーで必ず訪れる人気の観光スポットです。
神々しく輝く黄金の仏舎利塔は、幅11mの高さ33mで迫力があります。
こちらの仏塔はの寅年の守護仏塔でもあるので、寅年の方は参拝すると更なるご利益を授かれます。
御本尊は降魔印を結んだチェンセーン様式のルワンポー・チョーヘー仏(高さ4.5m幅3.8m)
凛としたお顔をしばらく眺めていると、何もかも見透かされてる気がします。
1922年にタイヤイ族によって寄進されたルアンポータンジャイ仏。
幸運を運ぶ・願いごとを叶える仏像といわれています。
タイ語 | วัดพระธาตุช่อแฮ |
英語 | Wat Phra That Cho Hae |
アクセス | バスターミナルから車で16分 |
場所 | Googleマップでひらく |
見どころ | 虎年のお寺・仏舎利塔 |
参拝時間 | 9時00分~17時00分 |
ワット チョームサワン
ワットチョームサワンはプレー バスターミナルから600m、徒歩8分の場所にあります。
1894年建立にタイヤイ(シャン族)が建てた寺院で、チーク材を用いた本堂や礼拝堂は独特の雰囲気を醸し出しいます。
堂内はチークが持つ独特の重厚感が漂っています。
天井のステンドグラス調の細やかな装飾も見事です。
バスでプレー県に行かれる方は、観光のスタートとして必ず立ち寄っておきたい場所です。
名称 | ワット チョームサワン |
タイ語 | วัดจอมสวรรค์ |
場所 | Googleマップでひらく |
ワット サワンニウェート
ワット・サワンニウェートの境内の一角にUSJのアトラクションのような洞窟があり、他の寺院とは一味違った参拝が出来ます。
洞窟内部は青くライトアップされ、中央の池にはドライアイスが焚かれて演出バッチリです。
奥にはパンナークプロット仏が祀られています。
パーンナークプロックは八大竜王の1人ムチャリンダに護られて瞑想するお釈迦様の仏像です。土曜日生まれのご利益仏でもあります。
お寺の風情や趣はあまり感じられませんが、子供が喜びそうな感じです。
ワッ トシートーンカム
ワットシートーンカムはチェンマイからプレーに行く途中のローン郡にある6世紀ごろ建立された歴史ある寺院です。
本堂の裏にはお寺とは一見無関係に思える大きな不発弾が鐘として吊り下げられています。
展示プレートの解説によると、プレー県の鉄道沿線付近は、第2次世界大戦中に(日本軍のビルマ侵攻を阻止するために)連合軍に爆弾を投下され、不発弾がたくさんあったとのことです。
境内の一角には無料の博物館があり、様々な形をした仏像が展示されています。
中でも一際目を引くのが一本の木から鉈を使って彫られたプラチャオプラトーと呼ばれる坐仏です。
名称 | ワッ トシートーンカム |
タイ語 | วัดศรีดอนคำ |
場所 | Googleマップでひらく |
ワットポンスナン
プレーの寺院は車がないと行きにくい場所に点在していますが、ワットポンスナンは市街地中心部にあります。
巨大な黄金のカメが印象的な寺院です。
巨大亀像の後ろには108の尖塔が建つ仏塔があります。
タイ語 | วัดพงษ์สุนันท์ |
英語 | Wat Phong Sunan |
アクセス | バスターミナルから車で6分 |
場所 | Googleマップでひらく |
見どころ | 黄金の涅槃像・亀 |
備考 | 土曜日は目の前の通りでナイトバザールが開催 |
ワット プラタート ストーンモンコン
ワット プラタート ストーンモンコンは国道11号線沿いにあります。
涅槃像から立像まで何から何まで大きく、とてもスケールが大きな寺院です。
市街地から少し離れていますが、タイ人観光客の間ではとても人気があります。
タイ語 | วัดพระธาตุสุโทนมงคลคีรี |
英語 | Wat Phra That Suthon Mongkhon Khir |
アクセス | バスターミナルから車で33分 |
場所 | Googleマップでひらく |
見どころ | 巨大涅槃像 |
備考 | チーク博物館を併設 |
プレー県の守護柱(ラックムアン)
プレー県の守護柱(土地神様を祀った柱)はクムチャオルアンの斜め前にあります。
立派な祠堂の中に祀らた黄金の守護柱
プレー旅行中の安全を祈願してお参りしておきましょう。
名称 | ラックムアンプレー |
タイ語 | ศาลหลักเมืองแพร่ |
英語 | Phare City Pillar |
地図 | Googleマップでひらく |
コーモン パー ボーラーン博物館
コーモン パー ボーラーン博物館は著名な織物コレクターであるコーモン・パーニチャパン氏の個人博物館です。
1992年にシリントーン王女の表敬を受けて、同年8月12日から一般公開されるようになりました。
様々なデザインの織物の布地や洋服、ネクタイなどの展示販売も行っています。
チェンマイからプレーに行く通り道(国道1023号線沿い)にあるので、好きな方は立ち寄ってみてください。
名称 | コーモン パー ボーラーン博物館 |
タイ語 | พิพิธภัณฑ์ท้องถิ่นโกมลผ้าโบราณ |
営業時間 | 8時00分~15時30分 |
地図 | Googleマップでひらく |
ぺムアンピー森林公園
ぺムアンピー森林公園は、雨や風によって浸食されてできた珍しい形をしたが砂岩が、自然そのままの状態が保たれている森林公園です。
自然が生み出す造形美はタイ国政府観光庁のまだ見ぬタイの絶景(Unseen Thailand)にも選出されました。
藍染め市場(トゥンホーン市場)から車で10分と市内からのアクセスが良く、しかも入場無料という太っ腹なサービスなので、プレー県観光で是非おすすめしたい場所です。
新型コロナウイルス感染症拡大防止のために受付で検温後、名前、住所(県名)、電話番号を入場リストに記入します。
入場は無料です。
園内を順路に沿って進んでゆくと砂漠化したエリアがあります。
地層がはっきりわかる砂岩層やキノコの形をした珍しい岩々が点在し、時空を超えて違う惑星に来たような不思議な感覚を覚えます。
階段を上って上から眺めると映画のセットのような風景です。
タイの自然公園はバカでかくて移動に大変ですが、ぺ ムアンピー森林公園は徒歩20分ほどでまわれるので、観光にちょうど良いです。
メーチョーク温泉
メーチョーク温泉は豊かな自然に囲まれたこじんまりとした温泉です。
チェンマイからプレー県に行く途中の国道1023号線沿いにあり、車で観光される方の休憩スポットとしておすすめです。
料金はタイ人、外国人ともに50バーツでバスタオルの貸し出しは無料ですので手ぶらでOKです。
お湯の方は、無色透明・無味無臭。
肌ざわりがやわらかくて癖のない温泉です。
関連記事:プレー県のメーチョーク温泉|チェンマイから日帰りドライブを楽しむ
プレー県への行き方
チェンマイ第3バスターミナルからグリーンバスを利用
プレーへのアクセスはチェンマイ第3バスターミナルからグリーンバスが毎日運行しています。
グリーンバスのチケット売り場はバスターミナルの入り口入ってすぐ右手にあります。
ダイヤと運賃は以下の通りです。
●ルート1691(チェンマイ-ランパーン-プレー)
チェンマイを出発しランパーンを経由してプレーに到着する路線。運賃113バーツ〜266バーツ
- 8:30 12:30(金・日)
- 12:30 16:30
- 16:15 20:25
- 17:00 21:00
- 18:00 22:00(金・日)
最新の運行ダイヤはグリーンバスのスマホアプリで確認できます。
●ルート169(チェンマイ-ランパーン-プレー- ナーン)
チェンマイを出発しランパーンとプレーを経由してナーンに到着する路線。運賃197バーツ〜395バーツ。
- 7:15 13:25
- 9:00 15:10
- 11:30 17:50
- 14:30 20:40
- 15:30 21:40
- 18:00 0:10
- 22:30 4:00
●ルート1691(チェンマイ-ランパーン-プレー- ナーン- トゥンチャーン郡)
チェンマイを出発しランパーン・プレー・ナーンを経由してトゥンチャーン郡に到着する路線。
運賃244バーツ〜487バーツ
- 10:00 17:30
- 22:30 5:45
プレー県バスステーション
プレー県のバスターミナルは、市内中心部から2km離れた場所に位置し、
パヤオ県やナーン県へ行くミニバンや国内主要都市行きの中・長距離バスが発着しています。
タイ国鉄でプレー県に行く
チェンマイとバンコクを南北1直線に走る北本線がプレー県(デンシャイ駅)を経由します。
運行ダイヤは以下の通りです。
- 6:30発 10:43着
- 8:50発 12:38着
- 9:30発 14:16着
- 15:30発 20:23着
- 17:00発 21:38着
- 18:00発 22:33着
- 22:30発 4:00着
運賃は等級によって変わりますのでタイ国鉄のHPで確認ください。
チェンマイから約4時間の乗車でデンシャイ駅(プレー県)に到着します。
デンシャイ駅からプレー県の市街地中心部までソンテウで20分です。
緑色のソンテウが駅の前に待機しています。
バンコクからプレー県への行き方
モーチット バスターミナルからソンバットツアーやナコンチャイエアーなどの長距離バスが利用できます。
ソンバットツアー
モーチット バスターミナル発(20:30) プレー着(04:35)418B
ウィパワディーバスターミナル発(21:05) プレー着(05:10)487B
ナコンチャイエアー
- モーチット バスターミナル発(10:00) プレー着(18:27)487B
- モーチット バスターミナル発(22:15) プレー着(06:52)487B
https://www2.nakhonchaiair.com/
プレー県へ飛行機で行く
ドンムアン空港からノックエアーが1日2便飛んでいます。(所用時間は1時間15分)
プレー空港からプレーの市内中心部までは3㎞です。
レンタカーで行く
国際免許を持っている人には、レンタカーをおすすめします。
チェンマイからプレー県までは車で3時間弱。
交通量が少なく道路も平坦なのでドライブに最適です。
Klook公式サイトなら小型乗用車が24時間で1000バーツ(日本円で3000円)程度。
貸出・返却ともにチェンマイ空港の敷地内で対応してくれるのでとても便利です。(*空港外でも可)
隣県のナーン県はタイ人に人気の観光地ですので、ぜひこちらの記事を参考に一緒に観光してください。